10月になっても暑い日が続いております。
そろそろ涼しくなってもいい頃ですね。
先日、杉本は東急グループの女性の健康啓発活動において講演する機会をいただきました。
「更年期とPMSについて正しく知ろう」という題で!
オンデマンド配信ですので、初めてのスタジオ撮影。
緊張しましたが、テンションをあげて、ユーチューバーになった気分でした!
HPVワクチン勧奨再開へ
最近、テレビや新聞で目にしていらっしゃることでしょう。
いよいよ、「積極的なHPVワクチンの接種勧奨」が再開される方向になりました。
中止から8年が経ち、国内外での効果と安全性を示す研究報告が相次いだ結果です。
インパクトが大きかったのが去年発表されたスウェーデンの論文です。
10〜30歳のワクチン接種者は非接種者に比べて、子宮頸がんの発症リスクが6割以上低いことが示されました。
17歳未満に限ると、8割以上リスクを下げるとの大きな効果が見られたとのこと。
安全性についても、慢性的な疲労や自己免疫疾患などと、接種に関連は見られなかったそうです。
WHOは日本を名指しで批判
勧奨中止の間に日本の対策は遅れました。
先進国各国が子宮頸がんの罹患率、死亡率とも過去10年間減少傾向なのに対し、日本は増加傾向にあります。
WHO(世界保健機構)は子宮頸がんを「撲滅できるがん」として2030年までに女性の9割が15歳までに接種を完了する目標を掲げており、日本を名指しで批判した事もあります。
子宮頸がんで年間1万1000人が罹患し、約2800人が亡くなっています。
早期でも子宮摘出を余儀なくされるなど、深刻な影響を及ぼします。
HPVワクチンの各国の接種率
国内のHPVワクチンの接種率は低迷を続け、厚労省によると18年時点の接種率は0.8%にとどまっています。
- 日本 0.8%
- ノルウェー 93%
- イギリス 82%
- オーストラリア 89%
- カナダ 83%
- アメリカ 61%
北欧やオーストラリアは特に接種率が高く、約9割の女性が最低1回はHPVワクチンを接種しています。
韓国でも接種対象の女性の約7割の人が接種しており、接種率が低いことを批判されていたアメリカも、2019年には約6割にまで上がってきました。
日本では接種率が1%以下という危機的な状況なのです。
接種率が高い国で期待できる集団免疫
新型コロナウィルスで「集団免疫」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
HPVも感染症の1つなので、社会の中で感染している人の数が減ると、病気が広まる可能性が減ります。
女性だけでなく、男性にも高い接種率を実現しているオーストラリアでは、集団免疫により2028年には非常に稀な癌になり、2066年には撲滅されるとの予測結果も出ています。
HPVワクチンの種類
現在、定期接種の対象として公費で受けられるワクチンは2種類のHPV感染を防ぐ「サーバリックス」4種類を防ぐ「ガーダシル」の2つです。
以前ブログでお伝えしましたが、9種類のHPV感染を防ぐ「シルガード9」が2月に発売されましたが定期接種の対象外のままです。
感染を防ぐ割合が高いワクチンを打たせたいと自費で選ぶ親も増えて、定期接種化を求める声も大きいです。
東京都内のクリニックでは必要な3回分で約10万円かかります。
私の娘は自由が丘のクリニックでシルガード9を接種しましたが1回25000円です。
クリニックによっても値段が違うので確認してみることをお勧めします。
打ちたいと思った人が打てるように、公費での接種が早くできるようにと願うばかりです。
HPVワクチンについてはまだ知らない方も多いのが実情です。
まずは知ることから、大岡山北口薬局にご相談下さい。
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