女性は痔になりやすい?!
痔はおじさんの病気と思っていませんか?
それは違います。
実は女性の隠れ痔主はびっくりするほどたくさんいます。
女性は痔になりやすい事情を抱えているのです。
痔で悩んでいる女性は多いのですが、デリケートな部分の疾患であるため治療が遅れることも少なくありません。
最近は男女、年齢を問わず、自宅でのリモートワークで椅子に座り続けることが多い、運動不足などで初めて痔になる人も増えているようです。
女性の「事情」その1・・・便秘
便秘の原因① 黄体ホルモンの分泌
排卵後~月経前の約2週間や妊娠初期に盛んに分泌されるホルモンの影響で、女性は便秘になりやすくなります。
黄体ホルモンは体温を上げるほかに、体の水分や塩分をため込む働きがあり、便の水分も吸収されるので便が固くなって出にくくなるのです。
便秘の原因② 間違いダイエット
間違ったダイエット、なかでも朝食抜きは便秘をまねく大きな原因です。
私たちの体は起床→朝食→便意というリズムを持っているので朝食を抜いたり、極端な食事の量を減らすと便意が起こらなくなります。
また便の硬さは水分量ですので、摂取する水分を減らすと便が固くなるのです。
便秘の原因③ 直腸膣弛緩症
直腸と膣の壁が弱いと、排便時にいきんだ力が肛門の出口方向に向かわず直腸が膣の方向に膨らみます。
いきんでも膣側へ直腸が膨らむばかりで、どうしても肛門からは便を出すことができなくなってしまう症状を直腸膣弛緩症といいます。
女性の「事情」その2・・・妊娠・出産
妊娠中に大きくなった子宮の重みで肛門部が圧迫されたり、出産時のいきみが原因で「いぼ痔」ができることがあります。
女性の「事情」その3・・・体の冷え
冷えると肛門周辺の血流が悪くなり、うっ血して痔を招いてしまうことがあります。
冬の寒さで痔が悪化する人が多いと言われますが、夏でも冷房の効きすぎた部屋で過ごしていると体の血流が悪くなります。
痔の種類
内痔核・・・直腸粘膜と皮膚の境目の歯状線より奥に発生したもの。強い出血があるが痛みはそれほどでない。
外痔核・・・外側に発生したもの。痛みが強い。
切れ痔・・・裂肛といわれ、排便の時に肛門の表層が一部裂けて出血をおこすもの。
痔の治療
治療に使用する薬剤は、出血や痛みなどを改善する坐薬や軟膏などの外用薬や痔核を萎縮させたり、血流を改善することを目的とした内服薬があります。
痔が肛門の内側にあるのか外側にあるのかによって使いやすく、効果が発揮されやすい薬を選ぶので、自分の判断ではなく受診して専門の先生に見ていただくことをお勧めしています。
デリケートな部分なので恥ずかしいと思うかもしれませんが、早く正しい治療をすることが大切です。
自分だけではありません。受診するのことをためらってる方はまずはご相談ください。
次回のテーマは痔にならないために、また多くの女性が悩んでる便秘についてです。
お楽しみに(^^)/
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