9価子宮頸がん(HPV)ワクチン発売
昨年5月に9価HPVワクチンが承認されたことを喜んでご報告いたしましたが、なかなか発売されずにヤキモキしておりました。
それがやっと、2月24日に発売されたのです(^O^)
ところが、9価HPVワクチンは定期接種(公費負担)化されておらず、任意接種(自己負担)となります。
待ち望んでいた方もいらっしゃると思いますが、高校1年生までの2価、4価HPVワクチンの定期接種(公費負担)の時期を逃さないようにご検討ください。
世界から大きく遅れた日本、HPVワクチン摂取率1%未満
新型コロナウィルスのワクチン接種が先進国で遅れをとった日本、ワクチン後進国であることが露呈しました。
新型コロナウィルスのワクチンは、いまだ未知数のところもありますが、HPVワクチンは高いレベルで有効性と安全性が明らかになっています。
先進国はもちろん、開発途上国でも先進国援助によりHPVワクチン接種率は60%以上。
一方日本では、1%未満に落ち込んでいます。
しかし定期接種としての位置付けに変化はなく、希望すれば小6〜高1相当の女子を対象に公費助成で無料接種が可能です。
HPVワクチン勧奨中止で「死亡4000人増」
HPVワクチンを厚生労働省が積極的な接種勧奨を中止した事で、
無料で受けられる定期接種の対象を過ぎた2000〜2003年度生まれの女性では、
避けられたはずの患者が計1万7千人、死者が4千人発生するとの予測を大阪大チーム
がまとめました。
成果は英科学誌に掲載されました。
接種率が0%近い現状のままでは、その後も同じ年に生まれた女性の中で4千人以上
の患者、千人以上の死者の発生が防げなくなるとした。
ワクチンの安全性を巡っては18年、名古屋市立大チームが約3万人のデータを解析
し、副作用とされそうな24種類の症状の発生率は接種の有無で違いがないとした。
HPVワクチンはワクチンと検診でほとんどが予防可能
多くの先進国では子宮頸がんの90%以上予防が期待できる9価HPVワクチンが定期接
種の主流に、さらに男子への接種も広がっています。
WHOは
「世界から子宮頸がんをなくすことが可能。子宮頸がんを歴史的書物の疾病にす
る」と発表しています。
世界では排除され、なくなろうとしている子宮頸がんの感染リスクに、日本女性は今も
さらされているのです。
HPVワクチンの有効性をもっと知っていただき、若い命を救うことはとても重要なことです。
私も身近な方や、患者様のお嬢様など声かけして広めておりますが限界があります。
HPVワクチンのことを知らない、聞いたこともないという方もいて、接種率向上には保
護者をはじめ国民全体の理解が必要と感じています。
気になることがあるときにはまずはご相談ください。
接種できる婦人科も紹介してしております。
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