基礎からわかるフレイル
超高齢社会を迎え、健康寿命を延ばすことは喫緊の課題です。
骨粗鬆症のことロコモのことはお伝えしていますが、いよいよ来年には後期高齢者の方を対象に全国の自治体で「フレイル検診」が導入されます。
フレイル➡年齢を重ね、全身の衰えが進むとやがて介護が必要な状態になり、健康な時よりも心身は弱っているものの介護が必要なほどではないという中間の段階
フレイルとは虚弱を意味する英語に基づく言葉です。
加齢に伴う心身の虚弱
フレイルに注目が集まるのは、この時期に生活を気を付ければ改善の余地が残されているからです。
高齢者の体は弱ってくると筋肉の量も質も低下し筋力が衰えます。そして
外出しなくなる→エネルギーの消費量が減る→食欲が落ちる→栄養不足になる
という悪循環が起きます。
フレイルになっている人はどれくらいいるの?
65歳以上の高齢者のうち1割、350万人という推計があります。
フレイル高齢者のその後を調べた調査では3年後には要介護認定をうけていて、認知症になる可能性が高いとの研究報告もあります。
フレイルは体だけでなく心の影響も大きいです。
仕事や子育てが一段落した高齢者は社会とのつながりが薄れ、外出の機会が減り、1人で食事をとるなど孤立するとうつ状態になりやすくなります。
それが活力の低下を招き、体の衰えを加速させます。
フレイルになる前に生活を見直すことで、より長く健康を維持できると期待されているのです。
メタボよりもフレイルに注意が必要
フレイルは適切な食事や運動、地域活動への参加などにより改善や予防が期待できます。
フレイルの改善や予防のためには多くの種類の食材を取り入れることが勧められています。
東京都健康長寿医療センター研究所は、魚、油、肉、牛乳、緑黄色野菜、海藻、芋、卵、大豆製品、果物の10種類のうち、7種類以上を毎日食べるように呼び掛けています。
さあにぎやかにいただく
「さあにぎやかにいただく」と覚えましょう!
- さ さかな(魚)
- あ あぶら 油を使った料理
- に にく(肉)
- ぎ ぎゅうにゅう (牛乳)
- や やさい (野菜)
- か かいそう (海藻)
- い いも(芋)
- た たまご(卵)
- だ だいず (大豆
- く くだもの (果物)
運動によって衰えてきた筋力やバランス感覚を鍛えることも大切です。
椅子につかまって太ももを上げ下げしたり、かかとを上げ下げしたりすると効果があるとされています。
無理をせずに毎日続けることが大切です。
健康寿命を延ばすためにできることから始めて、継続することを心がけましょう。
自分には早いと思うことでも、家族や周りの人に当てはまるかもしれません。
フレイルのこと知らない方には「フレイル検診始まるよ」と声掛けし、早期に予防や改善につなげていきたいですね!
大岡山北口薬局ではフレイルチェックしておりますので、気になる方はご相談ください。
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