更年期障害の診療実態・処方状況!必要なのは受診啓発ができる薬局

今年もあと少し、やり残したことはありませんか?

来年は2025年、令和7年です。

1年が早いですね!!

来年も女性の健康サポートしていきたいと思います。

女性の更年期を考える 更年期障害の診療実態

女性の更年期は閉経前後5年の計10年です。

平均の閉経を50歳とすると45歳から55歳くらいの間です。

更年期障害とは、更年期に生じる多種多様な日常生活に支障をきたす病態を指します。

原因はエストロゲンの急激な変動とされますが、加齢に伴う身体的変化や精神・心理社会的環境因子などが複合的に影響すると考えられています。

女性の就業率の向上に伴い、更年期障害が社会に与える影響はますます大きくなっています。

女性労働者を対象にした調査では50代前半の女性の約2人に1人が更年期症状を経験し、50代女性の2割が降格、非正規化、無業化のいずれかの雇用劣化を経験しています。

働く女性の更年期に対する支援策を検討することの重要性は増しています。

そこで、ある企業のレセプトデータから有病率調査の結果、更年期障害の受診者割合は更年期症状を有する者の割合と比較して極めて低い結果でした。

50〜54歳で最も受診者割合が高く6.6%でした。

50代前半の女性2人に1人が更年期症状を経験しているのにも関わらず!

産業医大 大河原眞先生「我が国における更年期障害の診療実態 レセプトデータによる受信率調査」より

治療薬の処方状況 

更年期障害における主な薬物療法はホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、大豆イソフラボン摂取などの補完代替医療が主なものになっています。

ホルモン補充療法

HRTの割合は50〜54歳に多く、対象者全体における施行割合は13.8%

徐々に普及していると思います。

漢方薬

婦人科3大処方「当帰芍薬散」「桂枝茯苓丸」「加味逍遙散」

このうち最も処方割合が高いのは「加味逍遙散」

受診者の18%に処方されていたそうです。

「当帰芍薬散」は30〜44歳に多く、「加味逍遙散」「桂枝茯苓丸」は35〜39歳に多く見られたようです。

睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬・精神神経用剤等

高齢になる程処方割合は高く、全年齢において一定の割合で処方が見られ、更年期症状を有する女性における心理社会的要素を含むメンタルヘルスケアの重要性がしめされました。

相談できる薬局が必要!!受診啓発の必要性

更年期障害の受診者割合は極めて低いことがわかりました。

重症度の更年期症状を有するのにも関わらず、受診せずに対処している、あるいは耐えている更年期女性が多くいることが推察されます。

大岡山北口薬局では、相談を受付ていることをポスターやこのブログでも呼びかけています。

更年期の症状を我慢せずに、まずは相談してください!

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