生活を見直すことが便秘の予防と改善につながる
梅雨入りして蒸し暑い中、今年はマスクをつけているのでさらに暑さを感じますね。
この時期が熱中症にかかりやすいので水分はこまめにとるようにしましょう。
便秘にも水分は重要です。
圧倒的に女性に多い便秘
女性の便秘は20代では男性の5倍、30~40代では約4倍、50代でも約3倍と女性の便秘が圧倒的に多いのです。
①女性ホルモンの影響(月経の前に便秘になりやすい)
排卵後に分泌されるプロゲステロンは栄養や水分を体にため込もうとして腸内の水分を吸収することと、腸の動きを抑制するため便秘が促進されます。
②骨盤底筋の脆弱(ぜいじゃく)さ
息んだ時に同時に骨盤底筋が下がってしまうと腹腔内の圧が高まらずに便を排出しにくくなります。
③便意を我慢しやすい
便意は短時間で鈍くなり、我慢し続けると消失します。便意がないときには自然排便ができません。女性は何かと便意を我慢する人が多いため、タイムリーに排便ができにくくなります。
④ダイエット
食べる量が減少すると便のカサが減ってしまい、腸への刺激が減弱し便の移動が遅くなるため便が固くなります。
しっかり食べないことの負の連鎖
重要なことは食事が適切にとられているかどうかです。
ダイエットや朝は忙しいから朝食は抜く、生活のリズムが不規則になると食事や睡眠へも影響を与え、排便に必要な腸の反射や蠕動(ぜんどう)運動が適切に起こらないといった負の連鎖が慢性的な便秘の原因です。
出すことだけ考えてしまうと、食事や生活の見直しもせずに対処として刺激性の下剤に頼ることとなり、その結果、腸内環境の一層の悪化を招いて便秘の重症化を助長します。
便秘解消の「大腸活テク」
大腸の動きは自律神経と深くかかわっているので、自律神経のバランスを乱さないよう、規則正しい生活を心がけることが大切。
水分不足だと便が硬くなり、出にくくなるので十分な水分補給は便秘改善に不可欠です。
個人差がありますが1日1.5ℓを目安に補給を!
朝食後は自然に大腸が動くので便を出すチャンス。たとえ出なくても、朝食後に必ずトイレに行くようにすると排便習慣がつきやすくなります。
大腸が動くのは食後なので昼食後や夕食後でもいいので1日1回は排便を試みましょう。
通常。直腸の出口と肛門は鋭角に曲がっていますが、座るとこの角度が緩み、便が出やすくなります。
しかし日本人はこの角度がきつい人が多く、洋式便座に座っても緩みにくいのです。
洋式であれば、便座の前にお風呂の椅子程度の高さの台を置き、そこに足をのせて排便を。
直腸と肛門の角度がまっすぐになるので排便がスムーズに。
便秘改善には食物繊維を1日20g取るとよいとされていますが、便のカサを増す不溶性食物繊維は、とりすぎるとおなかが張って苦しくなる場合も。
水溶性食物繊維は便を柔らかくして排出しやすくするので、慢性便秘の人はまずは水溶性食物繊維の摂取を。里芋、オクラ、海藻、なめこ、アボカドなどに豊富です。
運動してる人には便秘は少ないことが分かっています。
特に効果的なのが、おなかをひねる運動。例えばテニスやゴルフ、ラジオ体操、フラダンスなどです。
ラジオ体操など簡単なものから始めてみましょう。
便秘には、ヨーグルトやチーズ、味噌、漬物など乳酸菌を多く含む発酵食品が良いとされています。なかでも納豆は、納豆菌が腸内の善玉菌になるうえ、水溶性食物繊維も多いのでお勧め。
ただ、発酵食品は取りすぎると腸内でガスを発生しやすくなる場合もあるのでバランスよくを心がけてください。
仕事中はパソコン作業などが続き、体を動かさなくなりがちで腸の動きも悪くなります。
定期的に動かすようにしましょう。
椅子に座ったまま上半身をひねったり、体を前に倒して「く」の字になるような運動は腸が刺激されるのでお勧めです。
便秘がちな人はここで紹介した対策をしてみてあとは気にしないこと!
便秘そのものだけでなく、あれこれ便秘対策することがストレスになり、便秘を悪化させていることもあります。
「きっと治る」と思うことも大切。
それだけでストレスが軽減し、便秘が改善することもあります。
ストレス対策におすすめなのが「自律訓練法」
仰向けで足を肩幅程度に開き、力を抜いて背中をできるだけ床につけます。
目を閉じて深呼吸を繰り返し、心の中で「気持ちが落ち着いている」と数回唱えます。
これだけでも効果があります。
大腸のコンディションを整えて便秘を解決しましょう!
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