閉経って何?どうなったら閉経なの?
閉経とは完全に月経が停止した状態を意味し、自然の状態で1年以上月経がないことを言います。
1995年に実施された日本産婦人科学会の調査によると、閉経平均年齢は49.5歳でした。
10%の人が閉経するのは45.3歳、90%の人が閉経するのは56.3歳、50%の人が閉経するのは50.5歳でした。
実際には月経がピタリと来なくなるというケースは少なく、閉経だと判断されるまでには時間がかかることが多いです。
閉経までによく見られるパターン
- 30代後半から40代前半 月経周期が短くなる、量が少なくなる、一部が無排卵月経に
- 40代後半 月経不順になり、量も不安定になる月経回数が2〜3か月に1回に減ってくる
1ヶ月や2ヶ月、月経がないからといって閉経したと判断することはできず、また生理周期が不安定になって月経が来るとなかなか終わらないことがあります。
これは閉経間近にはよくある「だらだら月経」
出血期間が長くなるのは無排卵月経のためです。
本来、排卵があれば妊娠準備のために厚くなった内膜が2週間後にはがれおちます。
ですが、閉経が近くなると無排卵のままホルモンに反応して子宮内膜が厚くなります。
すると内膜があふれてだらだら出血し、なかなか止まらなくなるのです。
出血が長く続くと貧血になったり、デリケート部分がかぶれたり、良いことがないので、薬で調整する方法もあります。
疑似月経を起こしてリセットするとだらだら出血がスッキリ止まります。
閉経時期は血液検査で予測可能
自分があとどれくらいで閉経するか気になる方も多いと思います。
閉経は血液検査で調べることができます。
閉経とは卵巣の老化と卵胞の急速な減少でもたらされます。
そもそも女性は卵巣の中に、数十万個ほどのたくさんの卵胞を持っていて、毎月の排卵で減っていきますが加齢によっても減少します。
閉経の時期を予測するには、卵子の数を調べるAMH(アンチミューラリアンホルモン)の数値が目安になります。
この数値は卵巣年齢を知るとも言われ、婦人科で血液検査により調べることもできます。
更年期も調べることができます
自分が更年期かどうか知りたくて、婦人科を受診するとほとんどの場合は採血によって女性ホルモン値の検査をします。
この検査に必ず入っているのが、エストロゲン(E2)と卵胞刺激ホルモン(FSH)です。
体内の女性ホルモン量はエストロゲンの数値ですが、測る時期によってゆらぎの幅が大きいため、これだけでは判断できません。
一方の卵胞刺激ホルモンは、エストロゲンが卵巣から分泌されないときに、脳から出る「がんばれ、がんばれ」という指令。
FSHが高値になるほど、卵巣の働きが悪いことになるわけです。
血液検査の結果、「E2が低く、FSHが高い」状態だと更年期に突入していることになります。
知識のないまま不調が出て、楽しみを諦めるなんて残念すぎる
ホルモン補充療法はどんなもの?
ホルモン補充療法と聞くと、低用量ピルと混同しているかたもいると思います。
ピルはエストロゲンと黄体ホルモンが一緒に入っていて1日1錠ずつ飲むことで、ホルモンを安定させるという目的の薬です。ホルモン量もホルモン補充療法の4倍以上あります。
ホルモン補充療法は更年期に急激に減ってきた女性ホルモンをごく少量補うものです。
内服薬もありますが、今はパッチやジェルが多いです。
ホルモン補充療法はホルモンが崖からまっさかさまに落ちていくのをのをゆっくり安全に着地させていくような方法だと想像してみてください。
更年期症状に効果はあるのはもちろん、骨粗鬆症など閉経後の病気を予防する効果もあります。
まずは自分を知ることが大切で、一人で悩まずにまずは婦人科に受診し相談しましょう。
どこに受診したらいいかわからない方には先生をご紹介いたします。
もちろん大岡山北口薬局にも相談にいらしてください。
女性の皆様が健康で快適に楽しく過ごすことができるようにお手伝いいたします。
今年はコロナウィルスで生活が一変し、今までの生活がいかに幸せだったかを実感した1年でした。
来年もコロナウィルスと共存しなくてはいけませんが、感染防止対策をしっかりして、こんな時だからこそ前向きにいきましょう!
今年1年ありがとうございました。
来年も女性の健康について発信していきますのでどうぞよろしくお願いします。
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