閉経は卵巣の寿命がきたということ•••更年期不調は知識が最良の治療に

今年も桜の花咲く頃となりました。

春風が心地いいですが、花粉症の方は辛い時期ですね。

そういう杉本も去年から花粉症デビューしました。

さて、3月8日は国際女性デーでした。

SDGsの目標5:ジェンダー平等を実現しよう

女性の生き方を考える日として広がっています。

閉経へのプロセスは千差万別

女性ホルモンが急減する閉経前後、トラブルが集中します。

日本人の閉経年齢は50.5歳。

人生100年時代にあって、閉経後の人生はまだ半分もあります。

閉経したら人生終わりと言われていた戦前とは、もはや比較になりません。

長い人生を手に入れた現代女性は、女性ホルモンとの関係を理解しましょう。

閉経へ向かう移行期は、女性ホルモンが激しく乱降下しながら減っていきます。

月経が自然消滅的になくなっていくというのは幻想。

過多月経や月経困難症に悩む人も少なくありません。

信頼できる婦人科医と二人三脚で、閉経を穏やかにコントロールしていくのが理想です。

閉経パターン例

①お久しぶり型  2、3ヶ月に1回しか来なくなる。

②しつこく続く型  終わりそうで終わらない状態が長く続く

③自然消滅型  経血量も日数も周期も徐々に減少

④ある日突然型  特に変化のないまま突然来なくなる 

⑤打ち上げ花火型  なかなか来ないのに最後にドバッとくる

⑥出血継続型  月経のような出血がいつまでも続く

⑦時々大出血型  経血量が時々異常に多くなる

⑧ジェットコースター型  経血量も日数も周期もバラバラ

 

たいていの女性は月経不順の期間を過ごし(中には突然閉経する人も)、やがて閉経を迎えます。

月経の乱れパターンは個人差が大きく100人いれば100通り。

予想がつかない周期、大出血、月経困難症を伴うこともあれば、鬱っぽいなど更年期の不調が出始める人も少なくありません。

閉経移行期こそ、不安を解消してくれる婦人科医に相談しましょう。

更年期は「卵巣の老化」

更年期に不調がある人は多いのに、そのうち婦人科医を受診する人は2、3割。

「更年期ロス」という言葉まで生まれた背景には知識を持たない女性たちがいます。

卵巣の老化を正しく受け止め、婦人科医に相談しながら健康の意味を考える姿勢が大切です。

更年期の不調はなぜ起きる?

理由1 実質的に女性ホルモンが減ってしまうから

エストロゲンは想像以上の働き者。

全身の臓器や器官に恩恵を与え、健康を保っています。

卵巣の寿命が近づくことで、このエストロゲンが急激に減ると、それらの恩恵がなくなり、あちらこちらの不調につながるのです。

例えば、コレステロールを正常に保つやくも果たすので、急にコレステロール値が悪くなったなども更年期に入った証拠です。

理由2 ホルモンが分泌されないので自律神経が異常事態に

女性ホルモンは、脳からの刺激によって卵巣から分泌されます。

卵巣が老化して分泌量が減ると、脳は指令をどんどん出し続けますが、卵巣は応えられません。

すると脳がパニックを起こし、体のあちこちに影響が出るのです。

女性ホルモンについて学び、自分に役立つツールを探す

卵巣は排卵すればするほど衰えます。

衰えるだけでなく、子宮筋腫や内膜症など子宮にも病気のリスクが及ぶことに。

出産回数が少なく、排卵回数が増えた現代女性は、少し卵巣をお休みさせてあげることも大切。

閉経前の揺らぎ期には低用量ピルを使ってみるのもいいと思います。

更年期の長い10年間、女性の体、自分の体について学び、ホルモンに関する薬を

自分の人生に役立つツールとして使えるようにする。

閉経後、さらに不調が増えた時でも、漢方やホルモン補充療法(HRT)などをスッと体調管理の選択肢に挙げられる女性でいましょう。

予備知識はいくらあっても邪魔にはならないと思います。

 

大岡山北口薬局では婦人科医を探すこともお手伝いしています。

先日も大岡山保健室のポスターを見て相談に来てくれた患者様が、杉本が紹介した婦人科を受診し、自分が更年期だと分かり、治療を始めることができて良かったと報告に来てくれました。

以前よりも明るくなり元気になった姿を見て嬉しかったです。

我慢せずにまずはご相談ください。

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